【生地の学校 56】「合成繊維 "ポリエステル" ~リサイクル工程~」
こんにちは。
今回は生地の紹介記事です。
前回までで日本メーカーの代表的なリサイクルポリエステル素材について紹介させて頂きました。
今回はそのリサイクル工程と重要性を皆さんに少しでも知って頂ければと思い紹介します。
「ポリエステル リサイクル工程」
①ペットボトル(回収)⇒②フレーク(粉砕)⇒③ペレット(造粒)※分子レベルで分解と生成⇒④糸⇒⑤生地
大まかにだけでこれだけの工程が必要になります。
当然、回収したペットボトルをそのまま使用するわけにはいきません。
仕分けや洗浄が必要になってきます。
新たにポリエステルの糸を生み出すよりも倍以上の工程が必要と思って下さい。
当然コストは高くなりますよね。工程が多いんですもん。
リサイクルポリエステルの素材が一気に普及していかない主な理由は、主にコスト高と再現できる糸の制限です。(つまり生地のバリエーションの制限になります)
※コロナショックにより一時的に抗ウイルス素材が急増したことも一因ではあります。
前回までに紹介したようなメーカーの技術力も手伝い、再現できる糸の品種は増えてきています。でも、製造コストは上がってしまいます。
これが一番のボトルネックになっていると思います。
リサイクル素材は使いたいけど、コストアップは受け入れれない。
それが今の現状です。
普及していくには強い意志が必要ですね。
ポリエステルの糸は石油という有限な資源を原料としており、さらに日本はその石油は海外からの輸入に依存しています。
資源が枯渇した将来に備え、あるいはそうならない為にもペットボトルをリサイクルした素材を普及させることが必要ではないでしょうか。
本日の紹介は以上です。
【業界情報 19】伊藤忠×気象協会 "アパレル需要を予測"
こんにちは。
今回は業界のトピックの紹介記事です。
大手総合商社の伊藤忠商事(株)が日本気象協会とアパレル向けの需要予測サービスについての業務提携を発表しました。21SSシーズンよりテスト運用を開始します。
「参考記事」
テスト運用にはナノ ユニバースやユナイテッドアローズ等などの大手セレクトが参加するようです。
どの程度の制度になっていくかはともかく、かつてはMD(バイヤー)の直感だけで数量を決めていたアパレル業界にこんな話が浮上すること自体が大きな変化だと思います。
(流石に今では前年までの売数などに基づいて計画が組まれますが・・・)
暖冬や多くの台風の影響を受けたシーズンでさえ、会社からは「天候のせいにするな」と言われる始末です。
確かに、すぐに天候のせいにするのは良くありませんが、それを反省の要因に含むなというと軌道修正を見誤りかねません。
さらにはコロナ禍でも同じようなことを会社から言われているMD(バイヤー)が少なくありませんでした。
各社が前向きに捉え、多くの企業が取り入れることでその精度も向上していくでしょう。
21SSということは来年の1月下旬頃から立ち上がっていくシーズンになります。
今後の動向が楽しみなトピックです。
今回の紹介は以上です。
【生地の学校 55】「合成繊維 "ポリエステル"~&+™~」
こんにちは。
今回も生地の紹介記事です。
前回に引き続き日本のリサイクル素材を紹介させて頂きます。
今回紹介するのはこちらです。
「&+™]
使用済みペットボトルを原料とした東レ㈱のリサイクル素材です。単なるリサイクルではなく"UPCYCLE"(アップサイクル)という考えを基に高品質なリサイクル素材が特徴です。
一口に高品質と言ってもピンとこないですよね。
主な特徴としてはその純度と多様性とトレーサビリティでしょう。
&+™の原料となるペットボトルは日本国内の自治体や店頭などで回収されます。
その後、協力会社を含めた独自の技術で純度の高い繊維を実現します。
純度が高いと何がいいのか、それはキレイな白が再現できることが一番だと思います。
例えばリサイクルのポリエステル素材で生産される白シャツがあるとします。
そのリサイクル原料となるペットボトルが汚いとキレイな白を表現できません。
これを&+™は可能にしています。
また、東レ㈱の技術により様々な糸への汎用性があることも素晴らしい点です。
リサイクル素材って今まではかなり糸種が限られていました。
この素材にはリサイクル原料を用いることはできませんなんてことは多々ありました。
まだ全てというわけにはいきませんが、かなりその糸種が増えています。
最後にトレーサビリティですが、これは製品として市場に流通してからも&+™の素材だということを確認できる技術です。
これにより物理的にはコンビニAで回収したペットボトルだけを原料にして生産されたTシャツをコンビニAで販売し、その根拠を証明することが可能になります。
素晴らしい循環ですよね。
こちらも店頭に少しずつ増えてくると思います。
ぜひ気にして見てみて下さい。
【生地の学校 54】「合成繊維 "ポリエステル"~ECOPET®~」
こんにちは。
今日は生地の紹介記事です。
コロナは第三波が猛威をふるいまだまだ油断を許さない日々が続いています。
コロナショック当初、抗ウイルス素材の要望が急増していました。
中には今発注している商品を納期を遅らせてもいいから抗ウイルス加工を追加して欲しいなんて話も珍しくない程でした。
それまではサスティナブル素材の要望が多く、ようやく日本の各アパレル企業も意識をし始めたのかと思いきや、忘れたように抗ウイルス素材に集中してがっくりきたことを思い出します。
良くも悪くもこの業界の流行りに対する瞬発力は凄まじいですね・・・。
しかし、そんな抗ウイルス素材もあまり売行きが芳しくないのか以前ほどの要望は無くなりました。一方でサスティナブル素材の流れが再燃しているように思えます。
ペットボトル等のリサイクルから生まれる生地はサスティナブル素材の代表例です。
今回から日本の合繊メーカーの代表的なリサイクル素材をいくつか紹介します。
すいません、前置きが長くなってしまいました・・・。
でも、今回こそは一時の流行りに流されることなく追求していって欲しいという思いです。
さて、今回紹介するのはこちらです。
「ECOPET®」
使用済みのペットボトルや衣料品などを原料とした帝人フロンティアのリサイクル素材です。誕生から25年の歩みの中で発展を遂げ、今では衣料品やインテリア雑貨など幅広い場面で利用されています。
店頭でもよくよく下札を見ていると見つかると思います。
今はSOLOTEX®×ECOPET®のものが多いかもしれません。
今回の紹介は以上です。
【商品紹介 23】大阪名物ファッションビル 「大阪農林会館」
こんにちは。
本日は私が好きな買い物スポットを紹介します。
すいません、今回は購入品がなく具体的な商品紹介はありません・・・。
大阪にある農林会館というビルです。
心斎橋の1番出口が最寄りですかね。
1930年に三菱商事が大阪支店として建設した歴史の長いビルです。
今はファッションビルとして服好きの方たちに知られています。
入口にはフロアマップが。
一見すると古いビルですが、中に入っているショップはめちゃくちゃおしゃれです。
マルジェラも入ってる程です。
今回は私の好きな2店舗を紹介します。
「STRATO」
「サイト」
メンズ・レディースともに取り扱いのあるカジュアル系のショップです。
ドメスティックブランドを中心としてたセンスの良いセレクトが最高です。
私の好きなニットブランドであるBATONERの取り扱いもあります。
「YAMAGUCHI STORE」
「サイト」
http://www.yamaguchistore.com/
某有名セレクト出身のオーナーが営むメンズのカジュアル系のショップです。
ドメスティックブランドがあったり、アメリカ製のデニムがあったり、ミリタリー系のデットストックがあったり、欧州系のワークシューズがあったりと取り扱い商品は様々です。とにかく、セレクトのセンスが良いの一言につきます。
どちらもとてもおすすめのショップです。
他にもおしゃれなショップが盛沢山で楽しめると思います。
大阪にお越しの際はぜひ行ってみて下さい。
本日の紹介は以上です。
【商品紹介 22】オン・オフ兼用 インナーダウン 「RMFB 6 Months Down Vest」
こんにちは。
今回は商品紹介記事です。
今回は私が去年から購入を迷っている商品を紹介します。
「Rocky Moutain FeatherbedのSix Months Down Vest」です。
■価格:¥38,500(税込)
■混率:表地 ポリエステル 100% / ダウン 90% フェザー 10%
■原産国:日本
http://rocky-mountain-featherbed.com/products_detail.html?id=5111
RMFBの定番商品のダウンベストです。
一昨年~去年くらいからビジネスシーンでジャケットの下にインナーダウンを着用する着こなしが増えてきました。こんなイメージですね。
「参考画像」
出典:ユニクロ
https://www.uniqlo.com/jp/ja/products/E419995-000/00?colorDisplayCode=09
個人的にジャケットのインナー使いをしているダウンベストの横方向のキルトが気になって仕方なく・・・。
見栄え的には絶対に縦方向のキルトの方がいいだろうとモヤモヤしてました。
(最近、社内でその話をしたらお前の理解者の方が少数派やぞと言われてしまいましたが・・・)
いや、やっぱりどう見ても縦方向のキルトの方がかっこいいですよね。
つまり、キルトが縦方向であることが一番のおすすめポイントです。
通常、縦方向のキルトはダウンがどんどん下に落ちてきてしまうので、フィルパワーの高い高品質なダウンでないと実現できません。
とは言え、仕事用のベストで3万円はちょっと高いなーと思ってしまい、他ブランドの縦方向キルトのお手頃なダウンベストを見つけて使用していました。
しかし、値段なりということもありそろそろ買い替えの時期を今年迎えたのです。
そこでRMFBのダウンベストをチェックしていると、ツイード調の表地のものがあるではないですか。
これは間違いなくプライベートにも着れる!!欲しい!!と物欲が再燃しました。
ところがそうもいかないようです。
皆さんも実感している通りここ2日間とにかく暑いですよね・・・。
アウターどころかジャケットすらいらないレベルの気温です。
また迷いが生じてきてしまった今日この頃です。
紹介というか買い物の悩みを吐き出した日記のようになってしまいました。
本日の紹介は以上です。
【生地の学校 53】「合成繊維 "ポリエステル" ~Kinari~」
こんにちは。
サーバーが見つかりませんと表示され、数日間アクセスできませんでした・・・。
調べていくと最近独自ドメインを取得したのですが、有効化の確認メールを見落としてり利用が制限されてしまっていたとのこと。だと思います・・・。
絶望的に機械系が苦手で嫌になります。
おかげで審査申請中だったgoogleアドセンスもサイトが見つかりませんと不合格でした。めげずにリベンジします!!
さて、今回は生地の紹介記事です。
前回まではウールのようなメランジ感を再現するための糸を紹介しました。
今回はシルク(絹)のような風合いを再現する特殊な糸について紹介します。
「Kinari (キナリ)」
合成繊維の究極の目標とされていた絹(シルク)のような上質な光沢や艶感を再現した東レ(株)の開発素材です。繊維の構造をナノ単位でコントロールし、絹(シルク)のような繊維の形状を再現することで実現しました。絹のような上質な見え方に加え、ポリエステルならではのイージーケア性を兼ね備えているのが最大の特徴です。
糸の構造をナノ単位でコントロールする同社のNANODESIGN®という技術がすごいんです。
当時の同社展示会で見させて頂きましたが、この技術を用いて糸に"TORAY"の文字を鮮明に描くことも可能です。
「参考画像」
出典:見えなくてもハッキリわかる、東レの繊細技術 (マイナビニュース)
https://news.mynavi.jp/article/nanotech2018-10/
この技術を用いてナノレベルで絹の繊維構造を表現することで実現された素材です。
絹(シルク)素材は扱いにくさが最大の難点ですが、それをポリエステル素材で再現することでイージーケア性を実現しました。
がんがん洗えるシルクって画期的ですよね。(シルクではありませんが・・・)
本当に日本の合成繊維ってすごいです。
生地というよりは糸の紹介になってきていますね・・・。
難易度がグッと上がってしまっているかもしれません。
本日の紹介は以上です。
【業界情報 19】待望の復活!? ユニクロ×ジル・サンダー 「+J」
こんにちは。
今回は業界のトピックの紹介記事です。
本日からユニクロとジル・サンダーのコラボレーションのコレクションが販売開始されました。約9年ぶりの復活ということもあり、一部の店頭は大行列で公式サイトも一時サーバーダウンする程のすごい反響だったようですね。
「参考記事」
今朝、私は出張でたまたま二子玉川にいました。
「なんかすごい行列ができているなー」程度に思っており、お客さんとの打ち合わせ帰りに寄ってみるとその理由がわかりました。
店員さんとお客さんの会話が聞こえてきたのですが、朝のオープン前に約1,000人が並んでいたとのこと・・・。
私が立ち寄ったのは昼過ぎだったので店内の混雑はマシでしたが、商品ラックがすっからかんでした。
名古屋でもかなりひどい混雑だったようですね。
この服が売れないと言われる時代にすごい反響ですね。
しかし、せっかくのたくさんの人が関わってつくった商品、購入した皆さんがどれくらいの期間着るんだろうと少し気になる部分もあります。
ユニクロの真骨頂であるライフスタイルウェアであれば長く使ってもらえるかと思いますが、トレンドによったものだと長く使ってもらえるのかな・・・と。
昔のセールのようなお祭り感もあって、イベントとしては良いことなんだろうとは思うのですが。
あまりユニクロのコロボ商品に興味の無い私ですが、少し興味が湧きました。
たくさんの人がネットやSNSで紹介していると思うのでどんな商品があるのか見てみようと思います。
【生地の学校 52】「合成繊維 "ポリエステル" ~シック アンド シン~
こんにちは。
今回も生地の紹介記事です。
前回はポリエステル100%の素材でもメランジ感を出すことを可能するカチオン糸を紹介しました。
「前回記事」
今回はカチオン糸と同様にメランジ感を出すことを目的として別の糸を紹介します。
「シック アンド シン」
1本の糸の中に若干太い部分(シック)と若干細い部分(シン)があるポリエステルの一種です。英語のthick(太い)とthin(細い)が名前の由来です。太いところはよく染まり、細いところは染まりにくい特徴を用いてメランジ感を表現します。
糸がギュッと引き締まっており細い部分には染料が入りにくく、引き締まっていない部分にはしっかりと染料が入る性質を活用しています。
カチオン糸とどちらの方がメランジ感を出せるかと言えば、おそらくカチオン糸だと思います。
ポリエステル素材の商品を見て、糸種まで想像できたらかなり玄人感がありますね。
自己満足の世界ですが、ファッションなんてそんなものだと思います。
本日の紹介は以上です。
【生地の学校 51】「合成繊維 "ポリエステル" ~カチオン糸~」
こんにちは。
〇で囲まれた数字って50までしか変換されないんですね・・・。
朝からショックを受けました。
気を取り直して、今回も生地の紹介記事です。
ここ数年でウールライクポリエステルという言葉が浸透しました。
ウールのように高級感のある見え方ですが、ポリエステル素材なので手入れが楽ですよと宣伝されている商品群です。
ウールライクとはいったい何を指すのでしょうか。
それは風合いと色です。
より再現が難しいのがメランジ感や杢感と呼ばれるまだらで奥行きのある色の再現だと思います。
杢感については過去に紹介させて頂きましたので、そちらを参考にして下さい。
「参考記事」
今回はポリエステルでウールのような色を再現するために用いられる糸を紹介します。
「カチオン糸」
一般的なポリエステルと染まる条件が異なるポリエステルの一種です。一般的なポリエステルを分散染料を用いて130℃以上の高温でなくては染まりません。一方、カチオン糸はカチオン染料を用いて100℃以下の温度で染めることができるのが特徴です。
※カチオン糸でも染色に100℃以上必要なものもありますが、今回は割愛します。
要するに、ポリエステル100%の素材でもレギュラーポリエステルとカチオンタイプのポリエステルを用いることで糸を染め分けることができるのです。
それによってメランジ感や杢感を再現しています。
そのようにウールのような色を再現されているのがウールライクポリエステルの商品になります。
とは言えウールのような色は簡単に表現できるものではなく、その再現度は正直ピンキリです。最近はかなりレベルの高いものも出てきていますが。
染め分けを目的としたポリエステルの糸はカチオン糸だけではありません。
次回は別の糸を紹介します。
本日の紹介は以上です。
【生地の学校㊿】「合成繊維 "ポリエステル" ~SOLOTEX®~」
こんにちは。
今回も生地の紹介記事です。
このコンテンツも気付けば50記事目です。
あっという間過ぎる・・・。
少しでも洋服や生地に興味を持って頂ける方が増えたのでしょうか。
今回紹介するのは店頭でもよく目にするこちらです。
なんかよくわからないけど、この下札はよく見るという方が多いのでは。
「SOLOTEX®」
ポリエステルの仲間であるポリトリメチレンテレフタレート(PTT)を使用した帝人フロンティアの機能繊維です。らせん状の特殊な分子構造によるバネのような伸縮性が最大の特徴です。
一言で言うと、伸びるポリエステルの糸ですね。
同じく伸びる糸の代表としてはポリウレタンが存在します。
SOLOTEX®のポリウレタンに対する優位的な違いは主に以下の2つです。
(ポリウレタン=ゴム / SOLOTEX®=バネと想像して頂けるとわかりやすいと思います)
①ポリウレタンは経年劣化に比べて圧倒的に優れている。
⇒ストレッチ性でストレスフリーな履き心地を実現するポリウレタンですが、経年劣化が難点です。ストレッチ性のあるポリエステルであるSOLOTEX®はその点を解決してくれます。
②ポリウレタンに比べて伸長回復率が優れている。(伸びてしっかりと戻る)
⇒ポリウレタンがゴムのようにビヨーンと伸びるのに対して、SOLOTEX®はバネのようにグーッと伸びます。それぞれの生地を引っ張ってみて頂くと体感できると思います。
どんな影響力のある大物がこんなにも広めようとしてるのかと感じてしまったくらい急激に広まりました。
日々の営業で耳にし、店頭や雑誌でも目にすることが一時期とても多かったです。
ストレッチ性のあるポリエステルの糸はSOLOTEX®に限りませんが、その素材のバリエーションの幅広さを鑑みると素晴らしい素材だと思います。
本日の紹介は以上です。
【生地の学校㊾】「合成繊維 "ポリエステル" ~概要~」
こんにちは。
今回は久しぶりの生地の紹介記事です。
前回までで天然繊維の紹介は一区切りとし、今回からは合繊繊維の紹介を進めていきます。
合繊繊維、通称”合繊””は安物のイメージが強くありましたが高機能な新合繊の登場からそのイメージも徐々に変化してきました。
今現在では合繊=安物というイメージを持った方の割合の方が少ないかもしれません。
日本はそんな新合繊の分野において世界の最先端を走っていると言っても過言ではありません。
合繊繊維の代表的なものとしてポリエステル/ナイロン/アクリル/ポリウレタンが挙げられます。
まずは、合繊繊維の中でも最も多く生産されているポリエステルから紹介をさせて頂きます。
「ポリエステル」
石油由来の原料からつくられる繊維です。一般的に天然繊維に対して機能性に優れており、原価も安いのが特徴です。
最近ではポリエステルが1%も入っていない素材を見つける方が困難かもしれません。
それくらい広く普及している繊維です。
そんなポリエステルのメリット/デメリットは以下の通りです。
■メリット
・速乾性がある。(吸水性が低い)
・軽い
・シワになりにくい
・耐久性に優れている
■デメリット
・通気性が無い ※組織にもよります。
・静電気が起きやすい
・毛玉ができやすい
一言でまとめると「イージーケア性が高くてお値打ち」というのがポリエステルの特徴です。
しかし、新合繊の最先端国の日本では天然繊維よりも高い高級なポリエステルも多数存在します。
次回以降で少しずつ紹介していく予定です。
本日の紹介は以上です。
【業界情報⑱】"仕事着のニューノーマル" これからの時代こそジャケットを
こんにちは。
今回は業界トピックの紹介記事です。
商品紹介などが続き少し間があいてしまいましたが、仕事着のニューノーマルに焦点を当てた紹介です。今回で最後にしようと思っています。
念の為、前回記事を掲載しておきます。
「前回記事」
fuku-to-fukutabi.hatenablog.com
前回まではいわゆるスーツ屋さんの商品構成のカジュアル化を紹介してきました。
今回は雑誌の内容の変化を紹介していきます。
今では雑誌を読まなくなってしまった方も多いですよね、私も仕事柄半分は惰性で読んでいる感が否めません。
しかし、今年の雑誌の10月号と11月号は個人的におもしろかったです。
特に変化する仕事着に対しての打ち出しが多く、新鮮でした。
ニューノーマルという言葉を多くの雑誌で目にしました。
中でも私がおもしろいと思ったページがこちらです。
出典:MEN'S EX 10月号
"これからの時代時代こそジャケットを手放さない"
この逆説的なフレーズがしっくりきました。
もちろんここで指されているジャケットは従来のそれではありません。
もう少しリラックス感のあるものでしょう。
コロナ禍においてテレワークの普及により自宅でリラックスした服装で作業を行う人も間違いなく多くなったと思います。
しかし、ここではそんな時代だからこそジャケットを手放さずに持っておこうと言うのです。
何も常に着ていろという話ではありません。
とっさのウェブミーティング等の際にサッと羽織る程度でいいのです。
働き方は大きく変わり、テレワークは普及していくことでしょう。
そうなってくると"リモート トラスト"を得る能力が重要になってきます。
要するにまだ会ったこともない人と電話やメール、そしてウェブミーティングでのやり取りを通して信頼を得る能力です。
そう考えるといくら自宅でリラックスしながら作業しているとは言え、よれたTシャツ1枚でウェブミーティングに臨むのはマズイと思いますよね。(例が極端ですが・・・)
今までは対面のやり取りの中で信頼を得ることばかりが重要でした。
しかし、これからのニューノーマル時代はそうはいきません。
画面越しでも信頼を勝ち取れるように新たな身だしなみを身に着けていきましょう。
本日の紹介は以上です。
【商品紹介㉑】着る疲労回復ウェア!?「AEON CELLIANT® WEAR」
こんにちは。
今回も商品紹介の記事です。
今回は購入商品ではありませんが、個人的にすごく気になってる商品です。
出典:https://www.topvalu.net/celliant/
「AEONのCELLIANT® WEAR(セリアント ウェア)」です。
今回は特定の商品ではなく、この商品群の紹介です。
価格や混率などの商品詳細は割愛とさせて頂きます。
「参考サイト」
同社は13種の鉱石を練りこんだCELLIANT®(セリアント)素材を日本で初めて採用しました。最近、臨床試験でも効果が確認されて一般医療機器に登録されたとのことです。
効果としては赤外線効果により着ているだけで血行促進や疲労回復が期待されます。
コロナの影響によって家にいる時間が増えたことで、より家での時間を快適に過ごしたいという意識が増えてきていると思います。
まさにそのようなライフスタイルの変化へ向けたおもしろい商品だと思います。
近所の家に寄った際はぜひ購入しようと思います。
アパレル業界は未だかつてないほどに追い込まれています。
そんな中だからこそ、新たな試みや商品が登場してくることもあり楽しいです。
世の中のライフスタイルの変化と窮地に追い込まれたアパレル業界の本気の企画の相乗効果に期待です。
本日の紹介は以上です。
【商品紹介⑳】ロンT以上、スウェット未満のちょうどいい肉感 「LAMOND リブ編みニット」
こんにちは。
今回も購入商品の紹介です。
引き続き物欲が爆発中でございます・・・。
「LAMONDのWフェイス リブ編みニット」です。
■価格:¥9,900(税込)
■混率:綿89% ポリエステル11%
■原産国:日本
LAMONDというブランドは初めて耳にする方も多いかと思います。
私が知っている取り扱い店は神戸と名古屋の2店舗です。
東京の有名セレクトショップ"1LDK"出身の方が設立したブランドで、大人に向けた適度な上品さとカジュアル感を兼ね備える商品が特徴です。
キレイ過ぎず、カジュアル過ぎずない絶妙な商品の顔がこのブランドの好きなポイントです。
今回購入した商品はニットですが、これまたバランスが絶妙で・・・。
まず、素材の肉感ですね。絶妙な度詰め感です。
ロンTよりも厚く、スウェットより薄い肉感はインナー使いにも最適です。
1枚で着ても様になるし、インナーとしても使いやすい優れもの。
また、個人的にはウールニットよりも綿ニットの方が好みなことも決めての1つです。
洗濯を含めたケアのしやすさと、春にも使える使用期間の長さがその理由です。
極端な話ですが、モコモコのウールニットって意外と着れる期間が短いですよね。
秋口だと暑いし、冬真っただ中だと流石にアウターが無いと寒いけどインナーとしては着ぶくれしてしまう等・・・。
最後の決め手はシルエットです。
袖が少しだけ短くなっており、シャツ等の袖口を出すことで重ね着のこなれ感が増します。またこれが短すぎることなく絶妙な長さなんです。
絶妙って言い過ぎですね・・・。
でも、それくらい様々な点においてよく考えられていると思います。
冬はインナーとして、春はトップスとして長期間着用する予定です!!
本日の紹介は以上です。