【生地の学校 51】「合成繊維 "ポリエステル" ~カチオン糸~」
こんにちは。
〇で囲まれた数字って50までしか変換されないんですね・・・。
朝からショックを受けました。
気を取り直して、今回も生地の紹介記事です。
ここ数年でウールライクポリエステルという言葉が浸透しました。
ウールのように高級感のある見え方ですが、ポリエステル素材なので手入れが楽ですよと宣伝されている商品群です。
ウールライクとはいったい何を指すのでしょうか。
それは風合いと色です。
より再現が難しいのがメランジ感や杢感と呼ばれるまだらで奥行きのある色の再現だと思います。
杢感については過去に紹介させて頂きましたので、そちらを参考にして下さい。
「参考記事」
今回はポリエステルでウールのような色を再現するために用いられる糸を紹介します。
「カチオン糸」
一般的なポリエステルと染まる条件が異なるポリエステルの一種です。一般的なポリエステルを分散染料を用いて130℃以上の高温でなくては染まりません。一方、カチオン糸はカチオン染料を用いて100℃以下の温度で染めることができるのが特徴です。
※カチオン糸でも染色に100℃以上必要なものもありますが、今回は割愛します。
要するに、ポリエステル100%の素材でもレギュラーポリエステルとカチオンタイプのポリエステルを用いることで糸を染め分けることができるのです。
それによってメランジ感や杢感を再現しています。
そのようにウールのような色を再現されているのがウールライクポリエステルの商品になります。
とは言えウールのような色は簡単に表現できるものではなく、その再現度は正直ピンキリです。最近はかなりレベルの高いものも出てきていますが。
染め分けを目的としたポリエステルの糸はカチオン糸だけではありません。
次回は別の糸を紹介します。
本日の紹介は以上です。