【生地の学校⑨】「平織~トロピカル~」
こんにちは。
ふく たびおです。
今回は生地の解説記事です。
今回紹介する組織はこちらです。
「トロピカル」
細い糸であまり密に織らない平織の一種で通気性の良さや薄さと軽さが特徴です。その特徴から夏向けの素材になります。トロピカルとはあまり呼ばれず、トロと略称で呼ばれることがほとんです。元々はウール素材の織物を指してウールのトロなどと言っていましたが、現在はポリエステルの素材も多くなっています。
「生地例①」
REDAはイタリアの有名な毛紡、つまりウールの生地メーカーです。
同社の素材は日本の商品でも多く使われています。
アイコンのロゴマークを店頭で見たことのある方も多いのではないでしょうか。
「生地例②」
ウールのトロは夏向けのスラックスによく用いられます。
皆さんがクールビズの期間中に着用しているウールのスラックスの多くはトロのはずです。
「記事例③」
また、前述のように今ではポリエステル素材でもトロの組織が多く見られます。
ポリエステル素材でウールのように杢感のある見え方を表現し、さらにイージーケア性を高めて商品化する流れから増えてきました。今では定番化されていますね。
UNIQLOの大ヒット商品の感動パンツもポリエステル素材のトロです。
たしか2シーズン前までは綾織だったのですが、前年から平織のトロに変わりました。
ウールライクな見え方における完成度は綾織のそれの方が高く、私は生地としてはそちらのほうが好きでしたが、やはり夏向けのパンツということでトロを採用したのでしょう。
前回のコードレーン同様、これからのシーズンにピッタリな素材です。
本日の紹介は以上です。