【業界情報③】米 ブルックスブラザーズ 経営破綻
こんにちは。
ふく たびおです。
今回も業界トピックの紹介記事です。
2020年7月8日に米 ブルックスブラザーズが破産申請をし経営破綻しました。
以前から危うい話はありましたが、実際に起きるとやはりショッキングな話です。
一昨年、200周年を迎えたことがまだ記憶に新しいくらいです。
日本の法人であるブルックスブラザーズ ジャパンは米本社が株式の60%を保有しているが、同社はダイドーリミテッドとの合弁会社であり、米本社から財務的にも独立しているので重大の影響を受けることはないとのこと。
個人的には直近で直接的な影響はないとしても、様々な影響は慢性的に起こると思います。
そもそも今回の一件の本日はコロナ禍の影響ではなく、同社が世の中の変化に対応することが出来なかったことにあると思います。
過去記事でも伝えた通り、業界の大きな転換期である今でも過去の習慣から抜け出せない企業は数多くあります。
fuku-to-fukutabi.hatenablog.com
世の中の変化への対応が遅れ、少しずつ業績が悪化していき、コロナ禍により取り返しのつかない事態となった。
これが先日のレナウンの経営破綻を含む、アパレル業界で起きている破綻の流れです。
ブルックスブラザーズについては仕事着のカジュアル化へ対応出来なかったことが大きな要因でしょう。
同社の代表商品のブレザーは構築的で素晴らしいと思います。
しかし、毛芯入りのブレザーを着る人は今の時代では間違いなく少なくなっています。
当然、そういった商品へのファンも多くいると思います。
しかし、そのファンも年を取り、人口も減っていきます。
一方でその層とは違う感覚を持った若者たちの割合が増えていきます。
彼らは毛芯仕様の構築的なブレザーではなく、よりカジュアル感のある接着芯仕様のものを好むでしょう。
同社はその変化に対応出来なかったのです。
「ブルックスブラザーズ ブレザー」~毛芯仕様で構築的~
「ビームス プラス ブレザー」~接着芯仕様でカジュアル感~
確かにブルックスブラザーズは歴史や伝統がある素晴らしいブランドだと思います。
その歴史や伝統が変化することの障害になってしまったのではないでしょうか。
歴史が深ければ深いほど、規模が大きければ大きいほど、変わることのハードルは高くなります。
でも、世の中は常に変わり続けます。
大きな出来事によって飛躍的に変わることも稀にありますが、ほとんどの場合は全体の人口に対する世代の割合が変わることで変わっていくのです。
その変化に対応出来たものこそ生き残っていけるのではないでしょうか。
本日の紹介は以上です。