【生地の学校㊴】「天然繊維 "ウール" ~梳毛と紡毛~」
こんにちは。
今回も生地の紹介記事です。
どうしてもこの手の記事の更新が多くなってしまいますね。
他にこんなこと紹介して欲しいや説明して欲しいということがあればどんどんリクエスト下さい。自身の知識の範囲でお答えさせて頂きます。
今回紹介するのはウール生地の種類についてです。
梳毛と紡毛、初めて耳にする方もいるのではないでしょうか。
聞いたことがある方も梳毛が春夏素材で紡毛が秋冬素材というイメージ程度かと思います。
それでは、それぞれについて紹介していきましょう。
「梳毛」
梳った(くしけずった)毛のことです。繊維に櫛を通すことで短い毛が取り除かれ長い毛が一方方向に平行に揃えられます。光沢感と滑らかな風合いが特徴です。
皆さんが仕事の際に着用しているスーツ等はほとんどが梳毛の素材です。
春夏の定番素材のトロピカルかるがその代表組織です。
先日紹介させて頂いた組織ですね。
「参考生地」
fuku-to-fukutabi.hatenablog.com
「生地例①」
「紡毛」
繊維を梳らず、あえて短い繊維などの不均一なものを含み方向も一方方向に整えていない毛を指します。糸が均一に揃えられておらず太く毛羽が多いので光沢はなく粗野な雰囲気に仕上がります。
秋冬のウール素材であるツイードが代表的な素材です。
「生地例②」
人間の髪の毛で想像して頂いてもその差はイメージしやすいかと思います。
梳毛=春夏向け / 紡毛=秋冬向けというのも間違いではありませんが、正しくは上記の違いになります。実際、梳毛の秋冬素材は多いです。
今回の紹介は以上です。